金属材料の記号一覧|JIS記号・成分記号・用途区分を体系的に整理

目次
1. JISにおける金属材料記号の基本構造
金属材料の記号体系は、JISで大きく以下の枠組みに分類されます。
- 材料区分(例:S、A、Cなど)
- 成分系統(例:SS、SN、SC、SK など)
- 機械的特性(例:400、540、440C)
- 追加記号(例:P、N、H、L など)
JISによる詳細仕様はJIS公式サイトで公開されています。
| 区分 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 材料種別 | 鋼、アルミ、銅など材料群 | S、A、C |
| 成分記号 | 炭素鋼・合金鋼など材料系統 | SS、SUS、SC |
| 機械特性 | 引張強さや硬さなど | 400、540、H |
| 追加記号 | 処理・状態・仕上げ | P、N、H、L |
炭素鋼の種類一覧は炭素鋼の分類に関して解説で詳しく解説しています。
2. 炭素鋼(一般構造用鋼・機械構造用鋼)の記号一覧
2-1. 一般構造用圧延鋼材(SS材)
「SS」は Steel Structure の略で、建築・設備・一般構造用途に使用されます。
| 記号 | 意味 | 引張強さ(目安) |
|---|---|---|
| SS330 | 一般的な構造用鋼 | 330N/mm² |
| SS400 | もっとも広く使用される一般鋼材 | 400N/mm² |
| SS490 | 高強度タイプ | 490N/mm² |
2-2. 機械構造用炭素鋼(S-C 系)
| 記号 | 意味 | 用途 |
|---|---|---|
| S20C | 炭素量0.20% | シャフト、ギア部品 |
| S45C | 炭素量0.45% | 高強度シャフト、治具 |
| S50C | 炭素量0.50% | 金型部材 |
3. ステンレス鋼(SUS系)の記号一覧
ステンレス記号の「SUS」は Steel Use Stainless の略です。
3-1. オーステナイト系ステンレス
| 記号 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| SUS304 | 最も一般的、耐食性良好 | 機械部品、食品機器 |
| SUS316 | モリブデン添加で耐食性UP | 化学装置、海水環境 |
3-2. マルテンサイト系ステンレス
| 記号 | 特徴 |
|---|---|
| SUS420J2 | 刃物、工具用途に多い |
| SUS440C | 高硬度、耐摩耗性 |
4. アルミニウム材料(A系)の記号一覧
アルミ材料は 4 桁数字で示され、以下の分類に属します。
| 系列 | 記号例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1000系 | A1050 | 純アルミ、高導電性 |
| 2000系 | A2017 | 高強度、銅合金 |
| 5000系 | A5052 | 耐食性良く板金加工向き |
| 6000系 | A6061 | 押出・機械加工用途に最適 |
5. 銅・真鍮・青銅など非鉄金属の記号一覧
| 記号 | 材料名 | 特徴 |
|---|---|---|
| C1100 | タフピッチ銅 | 導電性が非常に高い |
| C2801 | 黄銅(真鍮) | 加工性が良く装飾・部品用途 |
| C5191 | りん青銅 | バネ性・耐摩耗性に優れる |
6. 記号から材料特性を読み解く方法
6-1. 構造
- 前方:材料区分(S、A、Cなど)
- 中間:成分系統(SS、SC、SUSなど)
- 後方:特性値(400、45Cなど)
6-2. 判断ポイント
- 熱処理の有無(H、N、Pなどの追加記号)
- 鋼種の系統(炭素鋼・合金鋼・ステンレスなど)
- 用途との整合性(強度、耐食性、加工性)
よくある質問
JIS記号は「材料区分(S、A、Cなど)」「成分系統(SS、SUS、SCなど)」「特性値(400、45Cなど)」で構成されます。記号の前方から順に読み解くことで鋼種や用途がわかります。
炭素鋼は主に炭素の含有量で強度が決まる鋼材で、S20CやS45Cなどが該当します。合金鋼はクロム・モリブデンなどを添加して性能を向上させた鋼材です
SUS記号は「Steel Use Stainless」の略で、用途や耐食性に応じて記号が付けられます。例えばSUS304は耐食性に優れたオーステナイト系、SUS440Cは高硬度マルテンサイト系です。
7. 金属材料の記号一覧まとめ
金属材料の記号体系は複雑に見えますが、材料区分 → 成分系統 → 特性値 の流れで整理すれば体系的に理解できます。実務では図面記号の読み解きと材料選定が直結するため、本記事の表を参照することで誤発注や設計ミスを防止できます。

